こんにちは
現在私は青年海外協力隊で南太平洋のソロモン諸島に派遣されています。
ソロモン諸島はいわゆる「the 南国」です。特に私がいる島はそりゃもう綺麗な海に囲まれてるわけです。
そんなソロモン諸島の学校はどんなところかというと
こんなところです。
▲教室の様子はこんな感じ。
2人で一つの机と椅子がセットになったようなテーブル?が私が勤める学校でも他の学校でも見受けられます
▲学校の廊下?後ろに見える建物が教室です。草刈りをしているシーンです。
去年の7月の終わりからこの学校で理科を教えています。
もちろん日本語は通じないので、英語を使ってるんですが(現地語も)、現地の教員として外国語を使って教員をここまでやってきた感想としては
正直しんどい
ということです。
しんどいってのは生活面や仕事の量、実際に教壇に立って指導すること、学校の設備等を総合して言ってます。
それでも、それでも
やってよかったって思えることがあると思います。
生活面(というより住居面)
JICAの基本的な姿勢は「現地の方と同じような生活レベルで生活しなさい」ということのため、もれなく学校配属の隊員は、現地職員と同じ家になります。※同居している人もいますが、基本的には家を1つもらう感じ。
正直慣れてしまえばそれまでなんですが、最初はホントに嫌だったなあ笑
清潔じゃないってのが一番嫌だったかも。
学校の敷地内に家があるので、移動にほぼ時間がかからないってのは素晴らしいと思う。けども、同僚や生徒たちとの距離が近すぎるから、個人的にはちょっと離れたところに住みたかった。
なんでそう思うかというと、ちょっとジュースでも買いに町中まで行こうとしても「どこ行くんだ」とか
帰ってきた時には「何を買ったの?」
なんてことが毎回言われます。どこに買いに行くのかなんであなたには関係ないし、何を買ったのかなんで関係ないでしょ!と思いながらも、毎回聞かれるのはどうしても嫌。
いつも監視されてる感じがしてイヤ
なんて思います。
まあね。これは個人によるんでしょうし、周りに住んでる人との相性とかもあるんで一概には言えませんね。
仕事の量
仕事の量は日本と比べると圧倒的に少ないです。あくまでソロモンと日本の比較しかしていませんが。
「こうしなくては行けない」
「スケジュールをしっかり決めておかないといけない」
「予算をしっかり決めておかないといけない」
なんてことは全くないです。
でも、これは学校での振る舞い方によるんでしょうね。私の場合、授業以外には理科室のメンテナンスとかPC周りのカスタマーセンター的なことをやってます。新しいプリンターが来た時はもうホントに忙しかった。
だって使い方わからないのに、「コピーしたいんだよー教えてー」なんてみんな言ってくるし、使い方を覚えないからキリがなかった。
でも初めのうちは
「私こんなことできますよ」
なんて色々アピールしておいたほうがいいかもしれませんね。それで広がる人脈とか仕事のチャンスとかがあるかもしれない。わかんないけど。
私の場合、カメラが好き(というかカメラで写真を撮るのが好き)なので、学校のイベントのたびにカメラを持って走り回っていると、どんな小さなイベントでも
「ケンタ!お前は今日カメラマンをやってくれ!!」
なんて言われて、役割までゲットできるので、一眼レフとか持ってなくてもカメラが使えるアピールするのが結構いい方法だと思います。
ただ、そういう仕事の少なさは同僚にも同じように言えるので、何か同僚たちと企画してやる時とかも全くスケジュールどおりにいかないので、遅々として進まないです。
例えばコピー用紙がなくなっても誰も買いにいかないし、トナーがなくなったら町からも無くなるので、「トナーは来週までこないから印刷できない」なんてことが試験前に起こります笑
実際に教壇に立って指導すること
これが活動のぶっとい幹の部分になりますね。これがほそっちいと大きな樹にはなれません。いかに幹を太くして、2年後に大きな樹を作り上げるかが問われてるような気がします。
生活面や同僚との関係が根っこの部分だとしたら、この実際に教壇に立って指導するのが幹になります。この幹の部分をどれだけ太くするかによって、活動全体がどれだけ大きくなるか決まると言っても過言ではない!!
実際に生徒の前に立って話すこともちょっと緊張するんですが、言葉の面でうまく思ったことが伝えられないと不安になるし、理解できていなって感じると余計に不安になって自信もなくなってきます。
特に
「日本語だったらうまく説明できるのに!」
なんてことがしょっちゅうあります。
「原子とは何か」
「分子モデルとは何か」
なんて、目に見えなくてイメージがしにくいことを文章だけで伝えるのは難しいし、コピー機が使えなかった白のチョークだけで説明するのもなかなか難解です。
そういう
「環境があればもっとうまくできるのに!!」
なんてジレンマをいかに受け止めて、ある程度のところで満足しておく。いい意味で諦めることが環境が整わない中で仕事をする時の処方箋になるのかなと。
また、教材が十分にない環境がほとんどだと思う、というか日本よりも教材が豊富な国ってそんなにないんじゃないかな。うちの学校には生徒の分の教科書はないし、かと言ってコピー機も使いたい時に使えるわけじゃないから、困ったもんです。
それに加えて、時間感覚がちょっと違うので、1時間目に間に合う生徒はおろか先生も少ないし、生徒はお腹が空いたら帰っちゃいますし、困ったもんです笑
まとめ
色々と不安を煽ることばっかり書いてきましたが、私自身まだはっきり
外国語を使って教員をやる
ことについて自信があるわけでもないし、適正があるとも思えていません。
それでも、日本で働くという舞台を投げ出してこういう環境に飛び込むことができたことはラッキーだと思っています。誰でもできるわけじゃないし、いつでもできるわけじゃないからね。
また、日本を離れて、今までと全く違う環境で過ごす今のような状況に置かれると
正直な話、授業がうまくなるわけでもないし、授業をしてるだけでは新たな知見が身につくわけではないです。それでも、そんな環境にいるからころ、日本で働いていた時には調べようともしなかったことに興味を持てたり、また、「他の国はどうかな」「日本の教育システムってどうなんだろう」なんて視点を持つことができます。
キャリアが積めるわけでもないですし、協力隊として学校に派遣されると、基本的に学校での活動になるので、なかなか大きいイベントとかもしにくいのかなと思います。特に〇〇という方法を全国に普及させました!なんてことは少し難しいのかなと思います。
でも、「お金にはなりにくい価値」を感じることができますし、「お金にはなりにくい価値」を身に付けることができるのかなと思います。
青年海外協力隊。おすすめですよ。
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